精神疾患を治すには様々な意見を取り入れることが大切

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うつ病、不安障害、対人恐怖症、パニック障害、統合失調症など、精神疾患は、多くの病名が並びます。それぞれの精神疾患でも人によって症状も違えば、対処法、治療方法も違います。

様々な考えがあることは、良い一方で、悪い方向へと導いてしまうこともあります。

クリニックや病院、信頼できる人に伝えられた言葉を大切にすることは、当然のことでしょう。ただ、一つ言えることは、それだけの意見に縛られるのではなく、他の人、つまり自分とは、全く異なる考え方も受け入れて、多様化して実践することが重要なのです。


他の人の意見をなぜ取り入れるべきなのか?

コピックのカラーマーカー。たくさんの色の種類

家族であったり、知人やクリニックの先生など、今まで多くの人の話を聞いて、自分の考えと合致することや違うこともあるでしょう。最近では、病院での診察だけではなくて、テレビ、ブログ、YouTube、Twitter、インスタグラムといった、たくさんのコンテンツや情報で溢れかえっています。その中で、好きな番組、ファンになることや自分にとって信頼できる人の情報、意見は、積極的に取り入れる傾向にあります。

ですが、自分とは違う意見であれば全て捨て去られてしまいます。

実際には、ものすごく有益な情報だったとしてもです。

医療用語には、セカンドオピニオンやサードオピニオンという言葉があります。これも同じことで、医師によって違う意見や見解があります。それが、誤認である場合もあります。正しい答えを見つけるまでには、時間がかかるかもしれませんが、その一部分だけに囚われてしまうのではなくて、様々な意見を取り入れることが重要だと言えます。

精神疾患の原因は、様々な問題、ストレス、生活習慣など複雑に混ざり合って発症するとも言われています。複雑さが要因となっているとうことは、こちらも複雑に混ざり合わせて対処していかなければなりません。

一つのことだけではなくて、二つ、三つ、四つと対処方法を取り入れていきたいものです。色んなことを混ざり合わせることは、ストレスの緩和、精神的、肉体的な体調だけでなく、脳に対しても良いことです。

いらない情報は取り入れない人間の心理

「あ、これ違うな。」

その時点でいらないと思った情報は排除します。

これは、人間の心理を考えても当たり前のことですよね。こういった思考は、多くの方が同様です。明らかに反対の意見なんですから。

こんなお話があります。ある社長と部下にまつわることです。

部下が「こんなアイデアいいんじゃないですか?」と社長に伝えたところ「うん。そうだね。」という返事だけをしたのです。その後、社長は、自分の新たなビジネスの話を一生懸命にしていました。

後日、社長のある知人が会社を訪れました。その知人は、大企業に勤めています。たまたま知人が、部下と全く同じアイデアの話をしたのです。すると一転して社長は、そのアイデアを前向きに捉えて、スタートすることをすぐに決めたのです。

確かに、会社を作り上げて成長させたのは、社長かもしれません。ですが、仲間と共有して企業やビジネスを大きくしていくためには、どんな人の話でも尊重していくことが大切です。

意外と典型的な人間の心理かもしれませんね。

自分だけの力で成功したという企業は、現在では多くありません。それは、ある程度出尽くしてしまったというのもありますが、過去のことやモノで人による真似が形を変えて進化しているというのも理由です。

レストランというお店だって飲食業をやるという今まであったアイデアからスタートするものです。その中で、オリジナルの料理というものが生まれてきます。それも何かの情報から生まれてきたものかもしれません。

また、私たちが持っていたガラケーからスマホへの移り変わりだって同じです。そのインスピレーションは、「IBM Simon」のタッチパネル付きの携帯電話、PDFが起源だとも言われています。その後、Nokiaが「Nokia 9000 Communicator」というものを開発してスマートフォンという言葉が誕生しました。現代では、iPhoneやアンドロイドのスマホが携帯電話の形を変えて登場しました。そうした、素晴らしい企業だって他のことを取り入れた結果と技術が大成功につながりました。

最近では、M&Aという言葉が話題になるように、企業同士が合併して協力をして、新しいサービスや革新的な新製品を生み出していることもあります。

こうしたことは、精神疾患を治すために近いものがあると感じています。

私含め、精神疾患に悩んでいる方は、医師に相談してその情報を信じています。専門医も医師会などの情報を共有するでしょう。精神疾患を克服するために、さらに個人でもインターネットやSNS、オンライン上で情報を共有や拡散をしています。

それだけのコンテンツが世の中に存在し、新しい研究結果などが見つかればさらに増えていくのです。

膨大な量の情報の中には、まだ見つけられていないことだってあるでしょう。それをたまたま見つけて、実は良いことにも関わらず、自分だけの判断で捨ててしまうことは、もったいないのです。

それが、自分の精神疾患にとって有効であったとしても「なんだよ。この内容。」「絶対意味ないでしょ。」というような決めつけだけで、頭の中に変なコンテンツだとインプットされてしまいます。それは、一生消すことのできないことかもしれません。

回復に向かうチャンスを逃しているかも

その情報を試してないのに個人の偏見だけで、ゴミ箱に捨ててしまいます。

以前見つけたコンテンツですが、精神疾患には、占いが効果的など、調味料も精神疾患に良いなんてお話まで、、、

一見すると全て怪しい情報に感じるかもしれません。

ですが、テレビで放送されている星座占いで1位だったり、ラッキーアイテム、ラッキーカラーといったものを身につけて出かけた方もいると思います。良いことがあってもなくてもそういったことで元気が出て、一日頑張れている方もいます。ポジティブ思考は、決して悪いことではありません。

調味料に関しては、化学調味料は違いますが、世の中に天然に存在するものです。例えば良質なコショウやミネラル豊富な塩が精神疾患に効くなんて言われても信頼できるはずがありません。「オカルトだ!」なんていう方もいるでしょう。ですが、コショウや塩を適正な分量を使って料理を作って食べることで健康被害をもたらしてしまうということは聞いたことがありません。

他にも例をあげてみます。物欲が精神疾患に良い影響を与えるという内容です。新しい洋服やスマホなど買った時には、すごく嬉しいですよね。これを身につけたり、使ったりすることでやる気や意欲がアップします。これも一見すると物欲からの喜びで精神疾患には何も関係ないという方もいるでしょう。ですが、このようなことも脳に与える影響は多大なもので頑張る力、努力する力に作用する方もいます。将来の自分が良好な状態へ向かうための一つの方法だと言えるかもしれませんね。

私が以前ブログの記事で書いた

ミニマリズムとメンタルヘルスの関係性
睡眠の質を高める「ノンレムとレム睡眠」睡眠不足解消法まで

このような記事だって同じことでしょう。

間違っていると思われれば、見る気にもなりませんよね。

意味ないと思われてしまえばそれまでです。

上で紹介したことは、あくまでも一例に過ぎませんが、他にもコンテンツは山ほどあります。その中には、信用されていないけど実は、精神疾患に優位性のあるものも捨てられていることだってあります。

そうしたことによって自分の症状を克服や良好へと向かう機会を逃しているのです。

あの時もっと早く言ってくれれば、見ていれば良かった。というのは、あなたが過去に捨ててしまっていたものかもしれません。

継続することの大切さ

以前に、テレビでタマネギやバナナが良いと言われればスーパーマーケットで値上がりしたり、人が群れをなして売り切れてしまう店舗が続出するほど話題になりましたね。

テレビでの医学情報は、確実に信頼できるという風潮ですね。多くの人が爆発してしまうほど積極的に取り入れます。まるで取り合いになる程、戦いのようでした。確かにタマネギやバナナは健康に良いと言えます。ですが、食べ続けるという行動を長続きできる方というのは、ほんの一部です。

バナナや玉ねぎをその時に一回食べたから、それで一瞬健康になれた気分で満足。

何か違うような気がしませんか?

積極的に取り入れようとしているところまでは評価できるのですが、その瞬間だけなのです。

三日坊主という言葉があります。一度や二度食べたからってほとんど効果はありません。1週間、2週間も同じことです。続けることは、大変ですが、それを何ヶ月も毎日継続することが重要です。

良いと言われている食べ物を食べ続けるだけではなくて、「継続力」を身につけることで、どんなことに対しても動じず、努力できるという気持ちを養うことができます。それを無意識に取り組めるようになれば、素晴らしいことです。

合わなかったら切り替える

何かを取り入れてみて具合が悪くなるようであれば、中止するべきだと言えます。それは、自分に合わなかったということです。やってみることに意義があります。ですが、基本的には、具合が悪くなるなんていうことは、少ないかもしれません。

その理由は、これ以降のお話で分かると思います。それでも合わなくて、体調が優れない場合には、やめてしまうことをおすすめします。

そして、他の方法を模索してみましょう。また新たな一歩として踏み出してください。新しいことに切り替えるのも良い方向に変えられるチャンスでもあります。

治らなくても続ける

自分の精神疾患の状態が良くならなくても、やめる必要はありません。先ほども紹介しましたように継続することがとても大切です。特に健康的な生活習慣は大切なんです。

毎日バナナを食べ続ける、ヨーグルトを食べるというのは、決して悪いことではありません。むしろ乳酸菌、ビタミン、食物繊維などを摂ることは健康を維持するために良いです。

早寝早起き、適度な運動は、精神疾患が良くならないと自分では感じていても無意識的な部分では、良好な方向に働いていることが多いです。長期的に見たら間違いなく続けるべきだと考えています。

距離を置いてみる

自分がやろうと思った方法を継続してみても効果が得られないと感じれば、一度間を空けてもいいでしょう。

決してやめてしまうことではありません。

一度距離を置くことで、自身への精神的、肉体的変化が見られるかもしれません。先ほどでも伝えたように、継続して明らかに良いことは、続けた方が良いです。ですが、新しいことを続けてみて違うと感じることもあるでしょう。そうした場合には、一度距離をおいてみるのも一つの手です。

変わらない場合には、また何か違ったことを試してみても良いです。一旦離れたことによってイライラやストレスが増えてしまったり、不安定になってしまうようなことがあれば、もう一度同じものを取り入れてみてください。

全てを取り入れた方が良いというわけではない

なんでもかんでも情報を鵜呑みにしてしまうのも危険ですので、全ての情報を取り入れた方が良いという訳ではありません。もちろん全てのことを取り入れるには、時間もかかりますし、ストレスにもなってしまいます。

そこで、明らかに良くないと思われる情報は、取り入れるべきではないと言えます。

例えば、タバコのリラックス効果を謳うような情報やなんの根拠もないサプリメントなどです。こうしたものは、健康被害をもたらすことが研究結果で公表されていたり、臨床試験が行われていない、ただ謎の言葉だけが一人歩きしているサプリメントです。突然に出てきた新しいサプリメントは、実際の結果というものが分かりません。人の弱みに付け込むこともあるでしょう。

こうしたようなことは、健康に良くない、もしくは悪質な情報だと言えるかもしれません。摂るべきでないものは、明らかに排除できると言えます。

どんな情報が安全なの?

確かに、良質な情報、悪質な情報の判断は難しいのです。

そこで良い情報の見分け方として、推奨したいのは、今までも存在していた情報です。

大手企業が長期で販売しているビタミンCなどのサプリメントは大丈夫でしょう。他にも例をあげてみますね。

・生活習慣の改善
・適度な運動
・ストレッチ
・適切な睡眠
・読書

・フルーツ
・野菜
・魚
・お肉

・オーガニック食品
・化学物質が含まれていない天然由来のもの

など

このようなことや物を取り入れるのは、今までもずっとあるリラックス、健康方法や飲み物、食べられているものなので、危険ではないと言えるでしょう。

私の社交不安障害の経験

私は、幼い頃から社交不安障害(社会不安障害)という精神疾患を患っています。詳しくはプロフィールや「社交不安障害のブログをはじめた理由」を見ていただけたらと思います。

私自身、色々な方向に視野を広げて、多くの対処法を試してきました。一番ひどい時期には、引きこもりのような状況になってしまったこともありました。引きこもりになってしまうと何もやる気が起きず自暴自棄になってしまいます。何も考えられない、むしろ何も考えたくないので、全てにおいて拒絶反応を起こしてしまいました。

その時には、誰の意見も取り入れたくないのは、当然ですが、少し時間を置いてからでも構いません。冷静になれた時には、他の方の言葉に耳を傾けてみてください。引きこもりの時期は、母に無理やり外に出るように連れ出されることもありました。正直、その時は、意見が違い猛反対でした。

それから時間が経つにつれて、落ち着いたこともあり、少しずつ外へ散歩に行くようになりました。外に出て、良い天気の時に太陽の日差しを浴びて、外の空気を吸い、風に当たって大きな変化があったことを覚えています。目をつぶって純粋に何かを感じてみました。ほんのちょっとした心地よさが何か、生きている価値や人間の良さというものが感じられたような気がしました。

私の経験として人の意見を取り入れてみることは、やはり重要なんだと確認できたのです。

即効性があるわけではない

最後に一つ大切なことをお伝えしておきたいです。

何をやるに対してもすぐに効果が出るわけではありません。勘違いしがちなのが、一度やればすぐに良くなるという考えです。ごく稀に薬にしろ、何か新しいことをやったから克服できたという方がいるかもしれません。ですが、精神疾患において、そのようなことは本当にラッキーだと思えるくらい稀なケースです。もし、すぐに改善、克服できてしまうのであればこうした疾患で苦しんでいる方はいないでしょう。

何事にも100%というものはないんです。

新しいことにトライしてみて「1%や2%良くなった気がする!」

それでいいんです。5%良くなっているならそれは御の字です。たった数パーセントでも続けてみて良い方向に向かっていれば、正しい道に進めています。

日々の積み重ねが大切だということなのです。

冒頭でも書いていましたが、対処方法や克服方法は人によって違います。違うからこそ、自分では考えられなかったことが有効だったりします。ぜひ普段とは異なった、非日常的なものを試していただきたいのです。何事にも柔軟で積極的に新たなことを取り入れて、脳に刺激を与えてみてください。

さいごに

「これ、いらない情報でしょ。」「考え方が違いすぎる。」ではなくて、「試してみよう!」という気持ちが大切なんです。「これが絶対に正しい!」なんて誰にも分からないんです。

実は、それは有益な情報だったりしたら、それを捨ててしまうのが一番恐ろしいことだと言えます。排除してしまえばそれで終わりです。独断と偏見で決定したものは、一生戻ってこないかもしれません。その情報が、テレビの医学番組やニュースで話題となれば取り入れようとしますが、そうなるとは限りません。

いきなり、「違う。」と決めつけてしまうのではなく、トライしてみることが大切なんです。一度もやってないのに、自分の意見が違うからといって、はっきり意味ないと決めつけてしまうのは、もったいないです。精神疾患を克服や改善するためには、色々な意見を取り入れることが大切なのではないでしょうか。

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