タイトルを見てメンタルクリニックは意味がないように感じてしまうかもしれませんが、全くそんなことはありません。私も以前は、そのようなクリニックに通っても全く効果はないと思っていた時期もありました。
私は、小さい頃から精神的な障害を持っていました。
なんとなく自分は他の人とは違うという気持ちをずっと持ち続けていました。他の友人は何をやるにも楽しそうにしているように見えて羨ましく思うことが多々ありました。スポーツの練習に参加してもみんなは笑顔でしたが、私は不安でしかありませんでした。
何をやるにも緊張という文字が一番最初に頭をよぎってしまいます。それは頭から離れることはありませんでした。
歳を重ねるごとに緊張する場面も増え、症状はひどくなっていきました。ずっと耐えて生活していましたが、19歳の頃に精神疾患の悪化から様々なメンタルクリニックに通ことを決めました。
最初はとても罪悪感や不安がありました。正直、メンタルクリニックや精神科という言葉になんとなくいいイメージがなく、バカにされるという考えがありました。「こんな場所に自分が通うなんて。」と思ったこともあります。
ですが、そんなことよりも体調の辛さの方が優ってしまってので、受診することを決意しました。
実際に診察を受けると、そこで診断されたのは、社交不安障害(SAD)という病名でした。他のクリニックでは「統合失調症」、「パニック障害」、「軽度のうつ病」などといった病名を言われることもありました。今まで自分の病気には病名があることなんて全く知りませんでした。
先生はとても優しく、話をよく聞いてくれました。
色々知れてよかったことと、何よりも安心できました。
一度でも行ってみるものなんだと思いました。
これまで思っていたメンタルクリニックへの偏見は一切なくなりました。
今までは、大人になれば自動的にいつか治る。とずっと思っていました。
ですが、それはとても難しいことでした。
メンタルクリニックに行ったことによって、精神障害と向き合う第一段階となったのです。
自分の症状は何なのか、しっかりと理解して受け入れることもとても大切なことです。
現在どのような状態で、どのような病気を持っていて、対処法はあるのか、など病院やクリニックを通して、診断を受けることは重要なことだと思っています。
その中で、処方された薬や漢方が効果的だったり、相談を受けて医師や先生の話で前向きになれることもあります。今まで試していなかった治療方法も見つかる可能性だってあります。
もちろん、自分自身が辛さだったり、病気の症状に関して、一番良く分かっていると思っているかもしれませんが、専門的な知識を持った医師やクリニックの方に診断してもらうことも大切かもしれません。彼らは今まで多くの精神障害を持った人たちに対しての知識や診察してきた経験があります。
そこから自分が分かっていなかったことがあったりするかもしれません。
自分が今つらい状況にあるのであれば、心を開いて他の人の意見を聞くことも大切なのだと実感しました。
新しいことが見つかり、改善や克服につながることもありました。
病気と「向き合う」というのは、精神障害と戦う第一歩になるのだと思います。