ミニマリズムは、シンプルさを追求するだけではありません。実は、私たちのメンタルヘルスに深く関係性があり、改善、克服や良い状態を維持するために取り入れることを考えてみても良いでしょう。
取り入れることによって、不安障害、うつ病、統合失調症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、パニック障害など様々な精神疾患予防、抑制や改善につながるかもしれません。
そもそもミニマリズムとは?

最近では、ミニマリズム、ミニマリスト、ミニマルというような言葉が話題になっています。
ミニマリズムとは、最小限主義という意味です。
もっとわかりやすく言うと出来るだけ単純でシンプルな物や色で表現するというスタイルです。美術、音楽だけでなくファッションにも取り入れられています。
極端な例ですが、布団やベッドの代わりに寝袋を使ったり、そのほか雑貨などの生活必需品をほとんど自宅に置かない暮らしをしている人もいるみたいですよ。以前、すごく話題になりましたね。
ミニマリズムは、出来るだけ最小限の物やシンプルな色のインテリアデザインだけを使って生活をしていくということという概念にもなっています。そうしたことをミニマリスト、ミニマルライフなどという言葉が使われています。
それが一体、精神の安定とどんな関係があるのか疑問に感じるでしょう。シンプルであるということは、私たちの脳や心の病を安心させる大きな役割を果たすかもしれません。
ミニマリズムを取り入れましょう

ミニマリズムに関しての定義は分かったと思います。それでは、出来るだけシンプルな物のみで生活することが、具体的に私たちのメンタルヘルスに、どのような影響を与えるのでしょうか。
過去に、美術館に行って作品や絵画を見たことがある人にとって分かりやすいでしょう。画家のピート・モンドリアン(ピエト・モンドリアン、Piet Mondrian)が描いた作品には、多数の抽象絵画があります。
こちらの絵画を見てどのように感じるでしょうか。
ゆっくり眺めてみてください。

この単純なデザインとオブジェクトには、落ち着きや安らぎ、優雅さなどを感じるかもしれません。これもミニマリズムの概念が入った作品だと言えます。
これは、あくまでも一つの参考としてあげましたが、他の作品でも、例えば白いキャンバスに一つの絵が描かれているようなミニマリズムを感じられる有名絵画は、ギャラリーに多数存在します。見ていると、何か不思議なことが感じられるかもしれません。
少し話は外れてしまいましたが、実際にミニマリズムで私たちのメンタルに得られる影響と、どんなことをしていけば良いのか見ていきましょう。
シンプルな空間は心の安らぎ
部屋に物や家具、家電が多かったり、普段持ち歩くものがたくさんあるというのは、煩わしいことでしょう。出来るだけシンプルにすることによって脳に対する悪い刺激が入ってしまうのを避けることができるでしょう。
また、色や物のシンプルさには、心の安らぎをもたらしてくれます。殺風景で、寂しさを感じる人もいるかもしれませんが、一色という定義はありません。好きな色や物をいくつかに絞ってシンプルな家にコーディネートすることは落ち着いた雰囲気の部屋になります。
シンプルな色や物に囲まれて生活することは、精神面での良い影響を与えます。
周囲のものを減らすとストレスが軽減
例えば、自分の部屋に色々なものが乱雑に置いてあったり、物が多いという方もいるでしょう。そのような自宅の圧迫感や乱雑というものは、精神面に悪い影響を与えてしまいます。
自分の部屋に大きなタンスがあってその横で寝ていることを想像してみてください。そうした方はほとんどいないと思いますが、想像してみると圧迫感や恐怖すら感じますよね。タンスを例に出しましたが、インテリア雑貨や家具が身の回りに多い場合にも同じことが言えます。
これは、睡眠にも悪影響を与えてしまいます。睡眠の質を高めるためにも割り切って、排除してみるのも良いでしょう。
家に物が散乱していればイライラの原因にもつながります。家に置いてあるものを減らせば、部屋が広く感じ、開放感があります。広々とした場所は、見た目だけでなく、脳にあったモヤモヤをスッキリさせるでしょう。部屋の掃除もラクになるので、その点でもいいですね。
物の処分で頭がスッキリ
片付けている工程でも、気分がスッキリする要素があります。決して大切な物を処分するという訳ではありません。整理整頓するためにクローゼットや収納ボックスなどを利用して工夫することもいいでしょう。
物が減っていくことで気分が晴れることや達成感を味わうことができます。そこから精神の安定というものが生まれてきます。
視覚的な部分は、脳に与える影響はとても大きいです。
環境の変化で新たな発見が!
身の回りに多数の雑貨や家具が置いてあると無意識的に、脳の意識がそちらへ移ってしまいます。それらをできる限り排除することによって脳や精神を無の状態にすることができます。
無の状態は、落ち着きを与えるだけではなく記憶力や集中力の向上になります。他にも様々なアイデアを思いつくかもしれません。こうしたことの効果は、計り知れないくらい大きなことで、意欲やテンションのアップにもつながるでしょう。
最後に

ミニマリズムは、一般的にインテリアデザインやファッションとして考えられているでしょう。ですが、所有物を最小限に留めて生活することには、私たちの精神的な問題に対して、もっとさらに奥深い部分に作用しているのです。取り入れることによって精神の安定や疾患の抑制が繋がるかもしれません。
自分にとって新たなことに挑戦することはとても大切なことです。自分を今一度見つめ直す最高の機会が得られると思います。非日常は自分の精神疾患を良好な道に向かわせることが期待できます。
身の回りの環境を整理して、雰囲気を変えればリラックス効果が得られたり、心の安らぎとなります。
ぜひ試してみてください!