給食恐怖症、牛乳が嫌いで学校に行けない「理解して欲しい」

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私は、小学生の頃に牛乳がどうしても飲めなくて学校へ行くことが嫌になっていました。

小学校に入学してからの、初めての学校給食。

給食ワゴンが教室に到着すると、

配膳台のところへ行き、順番に並びます。

給食当番の生徒達が私たちのお皿にご飯やスープなどをよそってくれます。

そして、最後には、必ず牛乳がトレイの上に置かれるのです。

全員に牛乳が配られることは、姉の話やアニメのちびまる子ちゃんで観ていたので知っていました。ですが、実際に置かれると、初めてのこともあり、すごく衝撃的で拒絶反応を起こしてしまいました。

断ってしまおうと思ったのですが、それは禁止でした。

そして、全員に給食が行き渡ったところで、

みんなで

「いただきます!」

私の中では、牛乳のことばかり気になってしまい給食をおいしいと思って食べることすらできませんでした。

具合が悪くなってしまったことを先生に伝え、給食を残しました。

泣きながら自宅へ帰り、両親にどうしたの?

と聞かれましたが、

私は、何も言うことができず、その日が終わりました。

そして、次の日も給食の牛乳のことばかり考えて学校へ行きました。

教室の後ろには、給食当番の白衣が入っているロッカーがあったのですが、

そこには、以前配られた、給食だよりが張り出されていました。

給食のメニューが、1ヶ月分全て書かれています。

牛乳が出ない日はないのかと見ましたが、

カレー、サラダ、デザート、牛乳などと、

1ヶ月間、全ての献立表を見ても、

必ず一番最後には

「牛乳」

という文字が並んでいました。

授業中もそのことで頭がいっぱいでした。

勉強をしている場合ではありません。

全く集中できませんでした。

給食の時間になり、気持ちが悪くなり、

給食当番の子に全ての食べ物を少しだけ乗せてもらうことをお願いしました。

その日は、なんとか全て食べられたのですが、牛乳だけが最後に残るのです。

先生にどうしても飲めないことを伝えました。

すると、

「次は、頑張ってね。」

と優しく言われました。

残していいことに安心できましたが、

すごく複雑な気持ちになりました。

牛乳パックはリサイクルをするので、中身の牛乳を捨てなくてはなりません。

ほんの少しだけ飲んだ牛乳をスープの鍋の中に捨てるのです。

私は、そのにおいと、見た目でさらに具合が悪くなりました。

担任の先生に、次は頑張ってね。

と言われてしまい、

明日はもう許されないんだ。

と思った私は、

その言葉がプレッシャーになりました。

冒頭にも書きましたが、学校で牛乳が出ることは、知っていたので、入学をする前から牛乳に慣れるために飲む練習をしていました。何ヶ月もやっていたのですが、においと味、見た目の全てが苦手で結局飲めませんでした。

精神疾患である、社交不安障害(社会不安障害)を抱えている私は、学校へ行く緊張と牛乳を飲まなければいけないという不安の両方に襲われました。

給食に恐怖心を抱き、学校へ行くことがさらに嫌になりました。

帰ってからずっと、頭の中には給食のことばかり考え、

夕食もほとんど食べられませんでした。

夜になり、寝ようとしても

考えることは給食。

結局、夜中も眠ることはできませんでした。

朝になり、学校へ行くことが怖くなりました。

家を出なければいけない時間が近づくと、さらに恐怖が増していくのです。

その日は、家を出られずに、

また泣いてしまいました。

感情を言葉で伝えられない私は、泣いて気持ちを表現しようとしていたのだと思います。

同じように両親に、

「どうしたの?」

と聞かれて、私は給食が怖いことを伝えました。

どうしようもなくなった母が先生に相談しに行くことになりました。

そして、担任の先生に牛乳が飲めないことを伝えました。

すると、

先生は、私に

「どうしたら、学校に来られる?」

と尋ねてきました。

私は、恐る恐る

「牛乳を飲まなくていいなら。」

と答えました。

先生は、

「いいよ!牛乳嫌な子、多いよね。」

と優しく答えてくれました。

加えて、

「水筒に麦茶とか飲み物を入れて持って来ていいよ。」

と私に言ってくれたのです。

私は、すごく安心して涙が出ました。

元々、緊張することで、周りの友達と給食を食べることにも緊張するような給食恐怖症だったのですが、牛乳を飲まなくて良くなったことで、少しだけ安心が出来ました。

今も、これからも一生忘れないであろう、記憶です。

その先生には、今でも感謝しています。

すごく救われました。

ただ、牛乳を飲まないことで、学校で、いじめが起きてしまうのではないか。

という不安もありましたが、

それ以降、ルールが緩和されて、

他の生徒も牛乳を貰わない子が増えました。

苦手な子は多かったんだ。

と感じました。

給食のもらう量というのも柔軟になり、

少なくしてもらったり、一部を貰わないという子もいました。

逆に、私のクラスには、

牛乳が大好きな生徒もいて、残っている牛乳をじゃんけんで取り合っていました。

意外と人気でした。

そんな子もいるんだ、

と私は驚きました。

残った食べ物もおかわりする生徒は多かったです。

とても雰囲気の良い状況だったと思います。

これが、私が学校生活で不安を抱いていた1つの思い出です。

給食の時間が怖くなる

私と同じような経験をお持ちのお子様も多いかもしれません。もしかすると、私のように、牛乳を飲まなければいけないことが学校へ通うことの負担になっていることもあります。

また、人前で給食を食べられない、給食恐怖症、会食恐怖症とも言うのでしょうか。

そういったことだって考えられます。

給食や牛乳が嫌で、学校へ行けなくなり、引きこもりや不登校になってしまうことだってあります。そうなってしまうと、また登校する勇気というものが出ずに、学校に行くことが難しくなってしまうことが懸念されます。

復帰からイジメという問題にまで発展するかもしれません。

私だけではなく、こうした問題を抱えている子は、たくさんいると思うのです。

担任の先生やお母さん、お父さんに言えない子供もいます。

給食が持つ本来の意義

給食は、学校生活を豊かにして、社交性や協同の精神を養う意味があります。

単に、栄養を補給して、健康を維持することだけではないのです。

無理やりということや忍耐力は、給食では、重要ではないです。

コミュニケーションを楽しんだり、食事の楽しさ、美味しいと思える癒しの時間というようなことの方がよっぽど大切です。

もちろんそんな風に思えない人もいますが、これが本来の食事をする意義や目的です。

リラックスした雰囲気を作ることができれば一番良いのすが。

それなのに、好き嫌いやわがままという言葉だけで済ましてしまう人もいるでしょう。

「給食は、残さず食べましょう!」

「牛乳は身体にいいので必ず飲みましょう!」

などという言葉は、給食の時間が怖くなります。

給食に対して恐怖心を抱き、それだけではなく学校へ行くことも不安になります。さらには、自宅に帰っても食事を取れなくなってしまうような心因的ストレスを助長しているかもしれません。

中学生の頃は、牛乳が生ぬるくなると飲めないので、給食がスタートした瞬間に、毎回一気飲みしてましたよ。これで、結構お腹壊してたんですけど。でも、こうしないと飲めなくなっちゃうんです。

これって給食の意義に反してると思うんですよ。

きっと健康面で考えても良くないです。

好き嫌いがあっても良いじゃない

個人的な意見としては、

好き嫌いはしょうがないことだと思っています。

誰にだって、多かれ少なかれ好き嫌いはありますよ。

子供だけではなく、大人にだってありますからね。

一回食べたからといって、食べられるようになるわけではありません。

それに、大人になれば、牛乳を飲めるようになったり、好き嫌いがなくなるということだってあります。

ちなみに私自身、現在では、牛乳を飲めるようになりました。

学校で、厳格なルールを決めて

「最後まで食べなきゃいけない、飲まなきゃいけない。」

というような、食べ残し、飲み残しが許されない学校もあります。

昔は、放課後まで食べている生徒もいたようですね。

最近では、食品ロスなどの給食問題もありますが、

学校でのこととは、別問題のような気がします。

その中には、たくさん食べたい生徒がいたり、食べられない生徒もいます。

食べられない、牛乳を飲めないのに強制させるようなことは、間違えてます。

1つのアイデアとして、食べたい生徒におかわりしてもらうのもいいと思います。じゃんけんで争奪戦をしている姿は、見ていて笑顔になれましたよ。他のクラスに配ってもいいかもしれません。他にも給食の作る量を調整するというのも重要だと思います。

何よりも全ての生徒が笑顔で登校くれることが一番の喜びだと思います。

それに、

学校の食生活だけが、全てではありませんからね。

給食を強制させないで欲しい

私のように、自宅に帰っても次の日に学校へ行く緊張があっては、毎日が辛い思いをしてしまうだけです。

それよりも、楽しんで学校へ登校できる環境づくりが大切だと思っています。

様々な意見や考え方が、あると思いますが、

学校の職員方、親御様、

どうかこのような生徒がいるということを頭に入れておいてもらいたいのです。

他人が単純に考えていたとしても、本人は思い詰めていて辛い状況に陥っています。

そうした問題を抱えた生徒さんに寄り添って、理解を深めてあげてください。

何かできることは、絶対にあります。

学校嫌い、苦手なお子様には、何か理由があるのかもしれません。

それは、小学校だけではなくて、中学校でも全て同じことです。

給食で牛乳が出る保育園や幼稚園もあるようですね。

そうしたことを、理解して、排除してあげるのも、

学校へ快く登校できるようにするための第一歩ではないのでしょうか。

と、私は思うのです。

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「給食恐怖症、牛乳が嫌いで学校に行けない「理解して欲しい」」への1件のフィードバック

  1. 私も小学生のはじめから牛乳が嫌いでした。特殊支援学級にいた私は給食を残すことは許されないことでした。常に完食を目指すような感じでした。食べきれなかった人は昼休みまで食べる人もいました。しかし私は牛乳が全く飲めないというわけではありませんでした。なにかしょっぱい食べ物を一緒に食べると味が紛らわしなんとか飲めました。それを測りをつかってここまで飲めたなら残していいよという条件でやっていけました。それから高学年になってきたら牛乳を全部飲めるようになりました。ですがしょっぱい食べ物があるおかげなだけなので克服はしていません。中学に上がり普通学級に上がることができました。そしたら牛乳残しても良かったので開放感がありました。それから牛乳はもう飲んでいません。主さんは牛乳を残せてよかったですね。僕も残したかったな…
    (牛乳プリンも一緒に出てきたときは地獄だった)

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